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黄昏はいつも優しくて2 second scene91 - 2011.05.05 Thu

「うっ……」
 内臓ごと突きあげられる感覚に短いうめき声がもれる。
 篠塚が心配げに顔をのぞきこんできた。
「辛いのなら」
「大丈夫ですから」
 熱い……。
 篠塚の熱を感じる。
 脈打つような浅い呼吸と投げだされた躰。
 篠塚の動きに翻弄され、泡立つ肌がシーツの上でうねるような様相をみせる。
 傷つけられることによって独占しようとする自傷にもにた、ねじれた欲情。
 淫らにのたうつたび吐息ににた声が洩れでた。
 満たされている、そう感じた。
 先週、抱かれたときは篠塚を受けいれることさえ困難だった。だが、今夜はちがう。篠塚の荒い息遣いと肌の熱さにどうしようもなく劣情が掻きたてられる。心も体も投げだしてしまった。もう差しだせるものはなにもない。なのにどうしてだろう。ひらかれるたびに自壊していくプロセス。それを楽しんでいる、もう一人の自分がいる。
「瞬……」
 耳元で淡く響く声に蕩(とろ)けてしまいそうだ。愛しさがとまらない。自分はすでに狂ってしまっているのかもしれない。
 それでもいい……。
 もっと乱暴に抱いてくれと、もっと壊してくれと懇願したくなる。
 篠塚の腕に爪をたてる。瞬の媚態に誘われるかのように篠塚の動きが激しさを増した。
「あっ」
 篠塚を貪りつくそうとする一方で肉体が悲鳴をあげだした。
「もう……」
 忘我の亀裂に引きこまれそうになりながら必死に篠塚の腰に脚を絡ませる。自身の存在さえ危うくなってきた。
「壊れる……」
「いい」
「篠……」
「壊れていい」
 苦痛と快感が一時に躰を駆け抜ける。悲鳴にもにた喘ぎが咽喉からこぼれでた。
 篠塚が低く呻き声をあげ、ぐったりとして体をあずけてきた。
 激しく上下する胸のしたで途切れた意識をひきもどす。もうなにもない。残っているのは篠塚への一途な想いだけだ。
「篠塚さん……篠塚さん……」
 前回もそうだった。どうして涙がこぼれてしまうのだろう。満たされているはずなのに、この底知れない切なさはどこから沸いてくるのだ。
「愛してる」
 篠塚がくりかえし囁いてくる。そのたびに嗚咽をこらえ肯いた。
 篠塚の胸に手をあて静まらない鼓動をたしかめる。篠塚が肩から唇へとくちづけてきた。
 瞬はかすかに笑みをこぼすと、そのまま事切れるように静かな寝息をたてだした。


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早瀬 ミサキ

Author:早瀬 ミサキ
わたし、早瀬ミサキのオリジナル小説を紹介しています。ラブシーンは少なく女性も多く登場します。ジャンル上BLを掲げていますが、内容は成人男性のみのメンズラブ(同性愛小説)です。いずれにしても「MEN&MEN」ですので、苦手な方は、ご遠慮下さい。また、記事によりR15指定を含む内容がございます。申し訳ございませんが15歳未満の方の閲覧は、どうかご遠慮ください。

と……ここまで書いておいてナンでございますが、タイトルにございますように、現在、臨時公開場所としてのみの投稿となっております( ̄▽ ̄;)。今後、このブログを他にどのように使用するか検討中でございますこと御了承くださいませ(汗)

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